■良い音楽で踊ってほしい♪ 団体が協力し合えるチャンスかも?

2024-11-15

latin songs standard

先日のオランダ・アッセンのダッチ・オープンでかかる曲は、ダンス用に調整・作成された音楽というよりは、もとからある良い曲をセレクトしてかけている感じでしたね。

たとえばプロ・スタンダードのファイナルのワルツはMoon Riverですが、カーラ・ブルーニ のロマンチックなバージョンでした。

World Professional Ballroom Dancing Final | Dutch Open 2024

素敵ですよね。。

良い音楽で踊ることは、
・ダンサーにとっても音楽性を育て、海外でも活躍する上では必須だと思います。
・見る立場、また新しい観客を呼ぶうえでも、魅力的な音楽というのは重要な要素だと思います。

日本では近年著作権法が整備され、おそらく諸外国に比べても厳しめな国になっており、、それもあってか、日本の競技会でかける曲は著作権フリーぽいものになりがちなようです。。

でも、もうちょっとバリエーションが欲しい!というわけで私なりに調べて考えたり感じたこと書いてみました(なので間違い・勘違いもあるかと思います。。ただ初めからなんでもあきらめてしまうには、ダンスという素晴らしいコンテンツにはもったいなさすぎるという気持ちがあるので。。実際に実現は難しいのかもしれませんが、頭の体操と考えていただければと思います)。




①著作権関係--手続きを効率化する組織を作ってみては?
著作権等の問題は法的な問題で、訴訟等も関係することから慎重さが求められます。ただ、これらの扱いも時とともに、場合分けされたり変化しているようです。なので戦略的に情報収集等をすることで、不利益を避けたり、得をすることもあるかな、と思いました。なのでダンスの団体もこれらの問題を取り扱う組織を協力して作るのがいいのかもしれません(個々でやるのは大変)。。

まず、そうした組織を作るといいのかも、と思うのは包括契約等による割引的な措置があるから、です(すでに実施済みかも。。でしたら、すみません)。

著作権については、日本では一般社団法人 日本音楽著作権協会(通称JASRAC)やエイベックス傘下の音楽著作権管理事業者NexToneといったところが管理しているそうです。JASRACについては使用料シュミレーションサイトがあり、包括契約を結んであると使用料が安くなるのが分かります。

他の業界を見ると、結婚式場関係ではISUMという組織があり、利用手続きを効率化できるそうです。あと、YoutubeとかインスタとかもJASRACと包括契約を結んでおり、利用者が利用しやすくなっています。

試合やパーティではこの曲を使いたい!というのがあるのではないでしょうか。。
このような場合に備えて、また包括契約の恩恵を受けやすくするために、ダンス界も著作権等の管理組織みたいのを協力して作ってはどうかと思います。
それぞれが作るのは大変だし、交渉等を受けるJASRACなどにとっても面倒で嫌がられそうです。すでにISUMのような先行事例もあるので、まったくの手探りでもなさそうです。またダンス界が発展して様々な意味で収入UPするならこれはチャンスかも、とも思いました。

日本の管理団体が管理していない楽曲の場合は、海外のレーベル等と交渉する必要があるようです。
でもダンスで良く使う曲はある程度限られているし、それこそ海外(主にアメリカ?!)のダンス団体とも協力してレーベルと交渉、というのも社交ダンスの団体ならやりやすいのかなと思います。また、そういう曲はダンスでの売り上げがメインなのでしょうから、日本で曲名等を表示することなどで、その曲が売れる(配信サービスなどが広告収入から払ってくれることもあるらしい)、という意味ではあちらにとっても意味があるのではないかと思いました。

とはいえ、海外の曲もJASRACが管理しているのも多いみたいです。ちなみに上記のカーラ・ブルーニのMoon Riverだと日本のJASRACのリストにあり、演奏・複製等の権利を管理しています。何曲か調べてみましたが、多くの曲がリストにある感じ。

ISUMなどは利用可能な楽曲を整理しリストにしていますが、ダンス系でもメジャーな曲からこうした取り扱いができるといいかな、と思います。とりあえず初めは、スタンダード、ラテン5種目ずつ、ファイナルとセミファイナルで20曲からはじめて毎年増やしてもいいし。。

会場で流すこともこうして正式な手続きを取れれば安心かな、と思いました。


②著作権隣接権、Youtubeなどの配信の問題をクリアする
ここがまた難しいのですが、Youtubeなどの配信となるとこのあたりが関係してくるそうです。いわゆる踊ってみた、演奏してみたというのが関係するそうで、ダンスも似た感じなのかなと思います。
またYoutubeなどの配信サイトの管理も、また独自のもののようで、しかも年々傾向もかわっているのだとか。。

CDなどの音源利用も、もともとOKだったりレーベルに許諾をとれば可などいろいろですが全く不可能ではないみたいです(下のyoutubeにもあった)。でも、個人の先生や教室、ダンスの団体だって(おそらく会員数も減りつつあるでしょうし)対応するのは大変かな、と思います。なので、協力してそうした情報収集・確認・管理事務を行う組織を作る(顧問弁護士とかも)のはメリットがあるかな、と思いました。

またCDなどの音源を使わず、自分で演奏するならばOKだそうです(あとJASRACのリストで「複製」に〇とか)。踊ってみた、演奏してみた、はCDなど曲そのものを使うのはNGとよく聞きます。

となると、生バンドでの演奏ですよね。

生バンドも既存のビッグバンド系のものだと、かなり大規模なイベントじゃないとむずかしいですけれど、海外の競技会を見ると割と小編成のバンド、あとスタンダードはピアノ演奏というのもありました。ただ、質を担保するのは、これまた個人や教室単位では難しく。。やはり団体で協力してつくる音楽管理組織みたいので、リサーチ、オーディション、派遣みたいのができれば効率化できそうです。日本はJAZZなど音楽をしている人も多く、音楽家にとってもありがたいものになるかもしれません。

参考になりそうな動画(みんな悩みながら頑張っている感じ。。)
 →【緊急】動画が公開できなくなりました (許諾を受けているのにトラブルに。でも時間で解決かも。Youtubeも過渡期なのが感じられる)



③動画を充実させる
これは①②の上で、ということになるのでしょうけれど。。

このところ、日本の競技会も配信が行われことが増えてきていますが、そのクオリティ、利用方法はもっと改善できるかなとも思います。

たとえば
定点カメラで全体を撮る→全体が見えるのはすごくいいし、費用も抑えられる。ただ興味のある人にはいいけれど、ダンスを知らない人には色とりどりの人がうごめいているぐらいにしか分からないのでは?ダンスの魅力を伝えるには今一つかと。。
様々なダンサーアングルを変えて→試合などの雰囲気は伝わるが、アングルが変わり、「あ、この選手もっと見たい!」みたいな不完全燃焼感。。各選手の踊りを始めから終わりまでみることで、その良さも分かるし、学んでいる人々にもためになることが多いはず。
とにかく長時間の動画→これも興味のある人しかみないし。そういう人も見たい箇所、もう一度見たいところ探すのが大変。

まあ、ブラックプールとかの中継のやり方を踏襲しているのでしょうけれど。。(やたら長い動画とかぐるぐる変わるアングルとか、、改善すればいいのにって思っている人、多いと思います。。)

私が最近いいな、と思うのはポーランド系?のDTVです。
DTVのいいと思う点は
・注目選手の動画を作っている。世界のファイナリストの動画は人気がある。またポーランドの選手がやや多め?で、世界で活躍しようという選手の後押しになっていると思う。また、ジンバルを使ったカメラなどで上手く接写しており(とくにラテン)、ダンスが引き立っている。
・試合全体の動画もある。ただ長すぎず、ファイナルだけ、セミファイナルだけと10分程度で見やすいのが多い(また、私は解説もそんなに要らない派なんで〇です。解説のクオリティにもよりますが)
・個々のカメラマンの協力を得ているらしく、ダンス動画撮影のクオリティを上げている。
・キャプションなどが英語(インタビューとかはポーランド語みたいだが。。やはり海外からの視聴を意識しているのがわかる。日本のは日本語メインみたいですが。。)

もっといい動画が増えれば、国内の関心up、国外での選手の宣伝にもなるし、いいんじゃないかな~と思います。



と思いつくままに書いてみました。。
著作権関係は、ピアノ教室の裁判みたいに、取り立て(?!)が厳しかったり、トラブルの多いイメージもあります。でもJASRAC、Youtube等も変わってきているみたいだし。。まめに情報収集したり連絡を取り、そうしたトラブルを上手く回避しているところもあるようなので、ダンス関係もどうかな~と思いました。

ダンスは音楽がなくてはできませんし、ダンスがあるからこそ光る音楽も多いと思います。素人の考えで恐縮ですが、このあたり、ぜひ検討が進むといいな、と思いました。






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