■WDSF-PDに!ヴァディム&アナスタシア(T)。それと身長差カップルについて考えてみた

2025-01-21

standard

WDSFのヴァディム&アナスタシアは、12月の試合でPDになっていたことに気づきました。WDSFはジェネラル・ディヴィジョン(=アマチュア)というのがメジャーなので、プロのPDはすこしシニア的なイメージもあるかなと思います。でも、エヴァルダス&イエヴァがPDも引退したので彼らにもPDチャンピオンの目がありそう、と思ったのかしら。。

スタンダードの男子選手って、細くて長いっていうイメージですけれど、ヴァディムはさらに細~くて、初めて見たとき(動画ですが)はびっくりしました。生でお見かけしたことはないのですが、実際見たらどんな感じなのかしら?と思います。

アナスタシアのロシアで出場していた時期もありますが、2017あたりからはヴァディムのラトビアみたいです。

Vadim Shurin & Anastasia Meshkova | 2024 WDSF GrandSlam Standard Calvià, Final Tango

ヴァディムが細長い印象だし、私のなかでは身長差カップルのイメージ。。でも踊りでは実に上手くカバーしているな、と思います。

一般的に私のイメージでは、女子がヒール履いて真っ直ぐ立ったとき、目の位置が男子のアゴより下だとなんとなく身長差カップルかな、と思います。実際は手や足の長さもあるし一概には言えないのでしょうけれど。。


よく身長差があっても踊れる、といったお話も見かけますが、でも常に組んで踊り続けるスタンダードの場合は、やっぱり違いや大変な点があるんじゃないかな、と思います。
私は観る専なんで、競技選手について見た目で感じることをメモしておこうと思います。

①ホールドの組み方が難しそう
 男子が背が高いと、女子のホールドの手はバンザイぽくなり苦しそうに見えてしまいがち。
 これを避けるため、女子はより印象の強い、<右側の耳から肩の線>と<右手を伸ばした線>が直角ぐらいにするように組むことが多そう。左側は少し潰れがちですが、全体の印象を考えると。。そのために時折左にすこし傾く、ということもあるかもしれないなと思いました。もしそうだと女子はヒールはいてるし、後ろに反る感じだし、これに加えて左に傾いたらすごく大変そう。たとえば左に傾いて全力疾走とか大変ですよね。。回転や細かく向きを変えるにも軸がぶれやすいかも。
まあそこまで行かなくても、普通の身長差でもホールドやフレームの作り方ってカップルごとに最も美しいものにするのは難しそうなのに、さらにハードルが上がる。。難しいことのたとえに針に糸を通すようといいますが、身長差があると、針の穴がさらに小さい感じ。もちろん訓練でカバーするのでしょうが、やっぱり大変かもなと思いました。
 男子については、膝を曲げ続けるほか(空気椅子状態?!)、女子の背中を支える手も、肩や肘など関節の可動域をかなり高めないと、なんでしょうね。肩の高さの違い、かなり差があるなと思うことあります。最近の競技では肘を落とし緩んだ感じのホールド、フレームはほとんど見かけず、しっかり張っていることが多いようなので、かなり肩や肘をひねる?ことも必要そう。。

②男子の動きは女性の脚の長さに規定されがち
 高身長男子は脚もすごく長かったりしますが、自分の思うがままに動くと女子はなかなかついてこれないし。。タンゴとかもかなりしゃがみ気味で、腰の高さをなるべく合わるなどしないと一体感が出にくいかなと思いました。クィックで二人でジャンプするのも、体格差があると美しく揃えるのも難しそう。。

 ちなみに、日本人的には「脚が長い」というのは褒め言葉だと思うのですが、欧米人はそうでもないらしいと聞いたことがあります。脚が長すぎてバランスが悪いとコンプレックスに思う人もいるのだとか(まあ喜ぶ人もいるらしいけど)。

③すっきりしたシルエットになりにくい
 たとえばワルツにはライズ&フォールがあり、ライズのときに選手だと体がすっきりと伸び、すごい人だとつま先立ちぐらいにかかとを上げ、体全体に張りが出て美しいシルエットを作り出しますよね。でも身長差があると男子が思いっきり伸びちゃうと女子が床から浮かなければならない(笑)。。だから膝を曲げたままとか、かかともあまり上げられなさそう。。伸びの部分を主に上半身だけで作るので、やっぱり気持ちがいいほどのすっきりしたシルエットは作りやすくはないかも。かなりの技術と練習が必要そうです。

 でも選手たちも工夫していて、、
・かかとをあまり上げない:これはやっている人多い。

・片足だけつま先伸ばす:ヴァディム達をみていると、つま先が伸びている?!ときがあり、なぜ?と思ったのですが。。これはあくまで私の推察ですが、ワルツの足、(1)右足踏み込む、(2)左足スライド、(3)右足を左にそろえる と大雑把にとらえたとき、(3)のとき右足に体重を乗せて左のつま先を伸ばす、みたいなことをしているのかな、と。。そのせいか上半身も右に割と多めに傾く感じ。まあ上半身の動きが大き目のWDSFだからOKなのかな、などと思ったり。

・男子が脚を広げて立つ:男子は脚を広げて立ち、女子だけ足をそろえる、みたいな。。グレン&キャロリで見かけて、そのときなぜこれ系が多いんだろう?と思いましたが。こうすると身長差が目立たないからかも、と勝手に?納得。彼らはユースの時は女子のキャロリーの方が大きいくらいだったのですが、その後グレンの身長がぐんぐん伸び、、今はかなり身長差カップルになりつつある、気がします。


やはり理想の身長差みたいのは踊りやすさ、戦いやすさという面では利点ではあるのかもしれません。
とはいえ、すでにプライベートでもお付き合いのある人だったりすると変わりたくないだろうし。。(高身長の人って成長期が遅めの晩熟型なこともあるらしく、、カップルを組むタイミングとかも難しいのかも)
もちろん競技選手として頑張り続けるには、身長差のような身体的なことだけではなく、目的意識や気が合うとか、練習環境、お金のことなどなども重要ですよね。何にせよ、すべてが完璧に完璧に、というわけにはいかないものです。。

最近は女子の方がやや大きいと思われったるイゴル&リカ、ミハル&サンドラなどもいますが、こちらはこちらで女子が重く見えがちなのをなんとかしなければならないし、ヒールもあって女子の方が脚が長くなったりで、また別の苦労もありそうです。

ぱっと見、美しくて華やか、恵まれた容姿がうらやましくなるような競技選手たちですが、いろいろ苦労・工夫されているのかもな、と思いました。

まだまだ勉強・観察不足だと思うので、いろいろ見ていきたいと思います!

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