■アジア・オープン2025雑感

2025-02-17

latin standard

 



海外のスター選手も多く集まり、活況を呈したアジア・オープン。やはりライブでみると、スピード感、迫力、選手のアピールを感じ楽しいです。声援を送ると選手が応えてくれたり、コミュニケーション的なものがあるのはダンスの醍醐味ですよね。観る専としてもとても満足です。

動画の配信も行われたり、会場の運営等も日本らしいきめ細やかさを感じました!


でも、もっと良くしてほしいな、という観る専的観点で、取りいそぎいくつか列挙しておこうと思います。

・音楽がイマイチ
 動画配信のためでしょうか、音楽は録音。かつ、ちょっと電子音ぽい感じでちょっと。。(一昨年と同じ?)一部WDSFの試合で使われた音楽もありましたが、シンセっぽいのが多く、ダンスにはちょっと合わないかなと。

 昨年は生バンドが入っていて、それなりによかったのですよね。海外では生バンドや歌アリ、が主流、曲もセンスの良いものが多く、私的には日本の大会はちょっとしょぼく感じてしまいます。日本は音楽家も多くレベルも高いので、一層ガッカリ感が。

 やはりダンスは音楽にのって踊るものなので、カウントがあっているなにかしらの音楽では物足りない、選手も観客も盛り上がらない、ダンスの魅力低減ではないでしょうか。日本で行われるプレステージアスで最もレベルが高い大会なのに。。何なら、いっそKorea Openのバンドあたりを呼んでやってほしいです(ビッグバンドじゃなくても、十分なレベルを確保できる)

 著作権関係等は以前も記事を書いてみましたが、業界全体で協力して取り組むべき課題と感じます。。


・照明など
 なんかスポットライトが意味なくクルクル動いている時があり、見ずらいし、踊りづらいのではとも思いました。
 全般的に日本仕様としてはOKなのでしょうけれど。。最近海外の華やかな演出を見るとこれもしょぼさを感じる。

 あと、日本のダンスの試合やパーティって独特の装飾がありますよね。レトロな感じでいいのかもしれないけど、あまりカッコよくないような。。政治家のパーティっぽい?!
(例)「第●回 ●●チャンピオンシップ」みたいな横長な看板、シーツみたいな白い生地がカーテンみたいにかかっているもの(バレエも昔はガラで白い布に波状にドレープ付けていたことあったけど最近は見かけない気がする)


・空席が目立つ
 座席は階段状になっていてとっても見易く、素晴らしいです!

 でも、売れ残りの席もあり、それと早めに帰る方がいて一番盛り上がりそうな、プロ・オープンの試合でさえすこし寂しいところがありました。帰る方は午前のプロアマや日本の先生が目当てで夜は早めに帰宅されたのでしょうけれど、それは当然かなと思います。一日中とか、長すぎる。。

 NYダンス・フェスティバルのようにセクションを区切ってチケットを売るなど工夫もあるのではないでしょうか。例えばプロアマなど前半は1/2くらいの値段、後半夜の部は2/3くらい、通し券は今と同じなど。会場に戻るとき、いちいちチケットを見せなくてもいいように、手首バンドみたいのをくださったのですが、これを時間帯ごとに色分けするなども良さそう。

 また、終盤、立ち見席はいっぱい、ということは見たい方は多いはず。やっぱりお値段をもう少しお手頃にすればいいのに、とも思ってしまいました。


・歓声・拍手が少ない
 立ち見席は若手の選手なども割と多く盛り上がっていましたが、通常のお席は朝からでお疲れだったり、ご年配の方が多く、かなりシーンという感じ。部分的に空席も多いし。去年も韓国や台湾などの試合ではもっと盛り上がっていたのに。。なんか選手にも悪いような気がしてしまいました。(そして盛り上がってるのも中国や韓国の人だったりもする)

 結果、選手も観客の反応の良い立ち見席の方で踊ることが多く(特にラテン)バラつきを感じました。


・日本ダンス界の凋落
 アジア・プロ・クローズのスタンダード決勝は日本人なし。アジア・プロ・クローズはオープン・アマより見た感じレベルが低いので、これはまずいなと思いました。
 (オープン・アマのスタンダードは五月女組、チューダー&あみ組など若手がファイナルに残っていて、それは良かったと思いました。「まずプロ」だけでなく、若手はアマチュアで育成という方が世界的な標準ともズレがない気がします)

 オープン・プロも上のroundに行くと日本組は見る間に減っていく。。確かに、アジア系の見かけでいいなと思って選手リストを見ると、たいていは海外の方でした。なぜなんでしょう。。

 また長年BDFの会長を務められた方?がスピーチでたしか、日本のダンス界の黄金期80~90年代には云々、といったことをおしゃっておられましたけど、まさにそうなんだな、、という感じ。


・パンフレット
 無料で配布していただき、とてもありがたかったです!
でも一番肝心なタイムテーブルや選手リストの字がとても見ずらい。。
上下にスキマがあるのはいいのですが、フォントが明朝ぽく、字も小さくて薄かったりしていました(上下の隙間はもう少し減らしてもいいから字を大きく)。

 フォント(字体)は、ゴチックでかつUDPフォント(ユニバーサル・デザイン、BIZ-UDゴシックなど)のような視認性の良いものにすべきだと思いました。ご年配の方も多いので老眼に優しいもの、また照明で明るくなったり暗くなったりしますし、見やすさはこだわってほしいです(また、1ページにまとめるのではなく、見開きで2ページ使うことも検討してもいいでは?!)

 それと、韓国や台湾では、もうWEBベースなどになっていて、スマホで確認できるし、試合経過も逐次更新されています! まあジャッジも紙で手集計、スタッフの方々が走り回っておられましたが、、日本の遅れを強く感じてしまいました。このようなアプリなどは作るのもそんなに大変ではなさそうですし、団体で共同して発注・作成すればコストメリットも大きいですよね。。または同じアジアツアーの台湾などから提供を受けるとか。
 一度作れば、都度の印刷代もかかりませんし、スタッフの数も減らせます。海外にも公開するなら、バナー的な広告ももっと多くの企業等がアプライしてくれそうです(ただ日本のブログに多いしつこい広告は勘弁)。


・進行の遅れ
 プロアマなどが長引いてしまったため、のようですが会場が10時までということで、表彰式もなしというのは競技会としてどうなの?と思いました
(ロビーの一部うずしお?というところでやっていたようです)

まあアジア・ツアーはガチンコ競技というよりは興行的な面が強いそうですし、世界トップクラスの踊りが見れるという点では問題ないのですが。。
(でもファイナルなども曲と曲の間が短く、選手にはタイトだったはず。もう少し余裕があればもっといいダンスが見れたんだろうな~という気はしました)

 副産物としてか、オナーダンスは優勝のスタニスラフ&イリーナとニノ&アンドラがカップルチェンジでスローとチャチャかな、を2組で踊り盛り上がりました。






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