■【踊る音楽家シリーズ】シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ -- 教育は人生を変える、が。。

2024-01-30

classic

2009年ごろだったかな、TEDでも取り上げられたシモン・ボリバル・ユース・オーケストラ。

最貧国ともいわれるベネズエラのエル・システマという音楽教育が生み出した奇跡の楽団です。指揮者のグスターボ・ドゥダメルは今や世界的な指揮者になり、世界で活躍。

その彼らを有名にしたのが、ミュージカル「ウェスト・サイド・ストーリ」のマンボという曲ではないでしょうか。

Gustavo Dudamel & Simon Bolivar Symphony Orchestra – Bernstein: West Side Story: Mambo

たしか地元ベネズエラのホールで行われた演奏会ですが、演奏している人も観客も(演奏者のご家族も多いのでしょう)喜びに満ちた素晴らしい瞬間。南米の人らしくノリが違う!リズムの取り方も細かく独特な気がします。

オーケストラを題材にした漫画「のだめカンタービレ」でもちょっと影響受けてるなという演奏です。アニメ化、ドラマ化もされていましたね。

でも、彼らの喜びは貧困から立ち上がり努力してきた成果にもあると思います。

このオーケストラを生み出したエル・システマは、ホセ・アブラウ博士が始めたもので、貧困にあえぐベネズエラの子供たちに、クラシック音楽の演奏を無償で教えることで生きる意味、人生に必要なことを得てほしいといったことが、狙いだったそうです。TEDの動画などでも有名になりました(日本語字幕あり)。

ホセ・アントニオ・アブラウ:「音楽で変わった子どもたち」


次の動画でも様子が分かると思います。本当に貧しいし、治安も悪く、ここで話している女の子も練習に行く途中足を撃たれたりしたそうだし。。
El Sistema - The Miracle


このオーケストラが有名になり、ダンスファンにはロンドン・インターでおなじみのロイヤル・アルバート・ホールなどでも演奏。南米の作曲家の曲も注目されたり、指揮者のドゥダメルや演奏家たちも有名オーケストラに招聘されるようになったのですが。。

ベネズエラはその後、政治や経済の失敗などで、数百万%のインフレ、治安の悪化などでさらにまずい状態になってしまいます。もともとは自然も豊かで、資源も豊富、原油埋蔵量も世界最大と言われていたのに。。

教育は子供たちに多くのものを与え、人生を変えるといえるでしょう。でも、やはり政治や経済が失敗してしまうダメージは相当に大きいのだな、と思いました。

皮肉なことに、ロシアとウクライナの戦争などの影響で、ベネズエラの原油が注目されたようで経済は最近少しだけ改善したようなのですが。。国内事情はまだあまり分からない状況のようです。

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