どんなにアクロバット技ができても、やはりベーシックがないと美しいダンスとはなかなかならない。。
だからベーシックは大事だし練習する必要があるのですが。
そのベーシックも時の流れや技術の進歩で進化していると感じることは多いです。
バレエの進化 – グラン・ロン・ド・ジャンブ・ジュテ[1920年から現在まで]
先日たまたま見かけたルスランのレッスン動画。
競技選手の子供への指導ですが、すごく理にかなっていると思えました(素人の感想です)。
Learn Latin With World Champion Ruslan! Personal Coaching Up Close
ここで私が感じたのは次の点。
・上体の引き上げ。息を吸って、肋骨を持ち上げたところに、さらにお腹を持ち上げる的な感じ。重心が持ち上がり、素早く大きな動きができるようになる。
(以前記事→足型ダンスがイマイチに見えるのは。。)
・手は斜め前。ボディより前にすることで自然に前傾。体幹が鍛えられる。
・しかし、胸から上は肩甲骨を引き寄せて、肩を開く。上からのスポットライトを浴びるように上向き。猫背にならない。
・足は腰骨ぐらいから動かす。ボディをしっかり張って動かすので、ボディが自然によじれていく。お腹をよじって手足を動かすというよりは、結果として動いてしまうという印象。子供にも自然と動きの要を理解させ、鍛えさせるということにつながると思った。
そして完成形がこちら。。ルスランの弟子のシャリフ&アンナ。現在はWDC系のアマチュア・ラテンのトップ選手の1組
Sharif Mirhanov & Anna Dolgopolova | Cha-cha-cha | U21 LAT, Dutch Open 2021, Assen
男子のシャリフの引きあがった上体、肘が落ちないアームスが美しいシルエットを作っている。。
アームスについては、昔バレエの先輩に教わったけれど、、
①肘を上げる。②肩甲骨を寄せて肩を落として開く(①の肘はキープ)胸から上も開く③肘から先も開き、人差し指から外に向ける。
のように絞りまくると美しくなるわけで。
シャリフも常に脇と肘の下に大きな風船があるかの如く、引きあがってますよね。美しく大きなシルエット。重心が高く素早く大きな動きを可能にしていると思います。もちろん、諸々センスのある動きもあるのですが。。
日本では、どちらかというと重心は少し低め、アームスもやや脱力気味に感じることも。
でもそれはそれで、ある意味理にかなっているとも思いました。
日本の先生は愛好家の方に教える仕事、デモやショーのダンスの比重も多いようです。リフトなんかもあるし、そうするとやや重心低めの方が安定するのかも。またスポットライトを浴びるショーでは、大きく激しく踊るよりは、しっとり感情表現を磨いた方が良いのかもしれない。。
でも、競技、かつ海外との戦いとなると、進化していくダンスにキャッチアップしていくことも必要なのでしょう。派手なステップだけでなく、こうしたベーシック寄りの技術もより美しくなっているし、音楽性なども進展。。スタンダードでも同様のことを感じます。。
選手だけでなく先生方も学べて、日本全体のレベルが上がるような仕組み(例、試合・キャンプの招聘等)も必要なのでは?と思う。。
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